ヒロCの現代文小噺④~最難関大学への挑戦~

さて、前回の続きです。
引っ越しでバタバタしていたので、しばらく振りとなります。
春の訪れとともに、華麗に復活しましたので、今後も楽しみにしていてください!

では、2022年度早稲田大学法学部の入試問題【改】の解説となります。

「使える」というのは、役に立つこと、働くことである。
しかしそれはモノに備わる機能ではない。
工業技術の場合なら、何を作るかという目的がまずはあり、
それを実現するための手段として、道具や材料がある。

~中略~

このような道具には、使用目的以外の用途は求められていないし、
そこから引き出せもしない。それらはシステムの「部品」として「使える」にすぎない。

しかし「使える」には、じつはそれとは別の側面がある。
たんに機能主義的でない道具や材料の使用の仕方である。
「部品」としての利用可能性に対する
≪ 1 ≫とでもいうべきものである。
このシステムないしは工程で使えるというだけでなく、
このシステムないしは工程以外でも使えるということである。
【鷲田清一『つかふ 使用論ノートによる』】

問 空欄≪ 1 ≫に入る語句として最も適切なものを次の中から一つ選びマークせよ。
イ 使用の委譲
ロ 使用の過剰
ハ 使用の向上
二 使用の市場
ホ 使用の返上

さぁ、いかがでしょうか。

正解は






ロの「使用の過剰」となります。

では、「正しく読む」べきポイントはどこになるでしょうか??
私が大事にしてほしいのはココ!

『。このシステムないしは工程で使えるというだけでなく、このシステムないしは工程以外でも使えるということである。』

そうココですよ!

大事なのはこの「以外」というキーワードです。

要はシステムないしは工程で使えることを除く他の使い方があるということです。
と、いうことは本来の使い方にプラスして(追加して)別の使い方があるということですよね。

選択肢をみてみると、「追加でプラス」の意味があるのは、
必要な程度や数量を越えていることをあらわす「過剰」のみとなります。

ね、簡単ではないですか??
私立大トップの早稲田でも、本文を「正しく読む」ことができれば容易に正解を導くことができます!

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